2002年 12月 06日
『南半球の渦』@シアタートラム |
作・演出 土田英生(MONO)
木場勝己 植本潤(花組芝居) 近江谷太郎(演劇集団キャラメルボックス) 篠崎はるく 木下政治(劇団M.O.P.) 小林愛(TEAM発砲・B・ZIN) 水沼健(MONO) 西野千雅子(MONO) アダム・ブロノフスキー
カムカムが動き回って勢いで笑わせてくれたのに対し、こちらはなんとも淡々とナチュラルな台詞で笑わせてもらった.オープニングの着ぐるみあたりはまださぐりながら見てたけど、こんな感じなのねって雰囲気がわかってからはとても楽しめた.
オーストラリアを慰安旅行で訪れた小さなベンチャー企業の従業員がホテルで遭遇するあれこれを描いた芝居.三角関係ありヴァーチャルな父娘関係あり社内の微妙な上下関係の問題ありと比較的どこにでもありそうな地味な事件を扱っていて、招待した客が急死したり社長が逃亡したりと荒唐無稽な出来事も挟まれているにもかかわらず、ほのぼのとした印象の残るお芝居だった.
各役者も適材適所で安心して見ていられた.でも小林愛のアイドル扱いだけは腑に落ちん.ああいう役をやるならもう少し痩せたほうが良いと思う.余計なお世話か…….最初は一見常識人に見える近江谷さんの役と、だらしなく厄介者に見えた植本さんの役の印象が徐々に逆転していくのがおもしろかった.下手するとどちらも嫌な奴になりさがしろうな危ういキャラだけど、2人共ほんとに上手.西野さんの無意識毒舌キャラも最高.あの物言いは参考にしたい(いいのか?)
唯一不満があるとすればラスト.訴訟うんぬんは必要かなあ.それまで比較的リアリティを感じてたのに一気に虚構の世界に飛んでいってしまった印象.
by furupanda
| 2002-12-06 19:05
| 芝居